夜のデジタル・デトックス時間にはリーガルパッドを添えて

私は、寝る前の1時間前(22時)にはデジタルツールから離れるようにしているので、そこから寝るまでは読書をすることが多いです。

読書はインプットが多いので、読んでいて感銘を受けたところや、ふと思いついたアイディアなんかを繋ぎ止めておくメモが必要になりますが、私は普段、メモ用として「リーガルパッド」と万年筆を常備しています。

今回は、国内ではあまり認知されていないリーガルパッドと、その魅力について書きました。

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リーガルパッドとは?

リーガルパッドは、「リーガル(法律)」という言葉が入っているとおり、元々は法律業界で使われ始めたメモの種類です。(1800年代後半ぐらいから普及し始めたそうです)

弁護士業をテーマにした海外ドラマ(例:SUITS)では100%見かけるほど、海外では「法律家=リーガルパッドにメモ」というイメージが定着しています。

サイズは色々ありますが、一般的な大きさは 22cm×30cm で、学習用ノートよりもひと回り大きいというのが特徴ですね。

色は基本的に黄色ですが、白地のモノもよく見かけます。なぜ黄色なのかという点については諸説あるみたいですが、個人的には大量の“紙”を扱う法律業界において、白地の書類とメモとを一目で見分けられるため、というヒューマンエラー防止説が濃厚なのではと思っています。

なぜリーガルパッド?

海外では認知されているリーガルパッドですが、日本ではあまり一般的ではありません。

それなのに、なぜ私がリーガルパッドを好きになったのかというと、5年ほど前に仕事で出会ったパートナー候補の影響を受けたからです。

初めて打合せをした際、そのパートナー候補が取り出したのが”黄色いリーガルパッド

その人は日本人ではあるものの、グリーンカードを取得して普段はアメリカに住んでおり、姿勢良く、穏やかな表情であいづちを打ちながらリーガルパッドにメモを取っていく姿はとても美しく、その所作に見惚れてしまいました。

シリコンバレーのIT最先端企業に勤める人なのに、PCやスマートフォンを一切出さず、机に置いているのはリーガルパッドとペンだけ。

当時はデジタルミニマリスト的な考えが一般に広まっていなかったのですが、まさに「デジタルツールから離れて、“いま”目の前の人に集中する」というミニマリスト的な考えを体現していた人でした。

“候補”と書いているとおり、結局、パートナーにはなれなかったのですが、当時、3回ほど打合せして、その度にリーガルパッドを使う姿を見て、純粋に「カッコいいなぁ」と思っていました。

そんなキッカケがあり、あの「メモ帳は何だろう?」と調べたところ、「リーガルパッド」というメモであるということを知りました。

100円ショップに売ってあったので、試しに買って使ってみたところ、そのシンプルな機能にハマってしまって現在に至る・・・というのが私がリーガルパッドを使うようになった遍歴です。

リーガルパッドの好きなところ(メリット)

ここからは、私が普段リーガルパッドを使っていて感じる好きなところ(メリット)についてご紹介します。

すぐにメモできる

リーガルパッドは「表紙がない」ので、ノートのように開いたりする必要がなく、すぐにメモを取ることができます。(しかも薄いので、厚みが邪魔になることはありません)

机にリーガルパッドとペンを置いておくと、すぐにメモが取れるという安心感があるので、特に夜のデジタル・デトックスタイムに、読書で学んだことや、パッと思い浮かんだアイディアを書き留めるのに最適です。

1つの作業に集中している最中に、ほかのことについてのアイデアがひらめいたら、あとで考えられるようにそれを書き留めておくのだ。なんらかの作業に取りかかる前に、決められた場所に自分専用の「パーキングロット」を用意しておくのがいいだろう。

デボラ・ザック. SINGLE TASK 一点集中術「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる (Japanese Edition) (Kindle の位置No.771-774). Kindle 版.

私は仕事でもリーガルパッドを使っているので、通勤中のバスの中でアイディアを殴り書きする時にも活用しています。

すぐに破って捨てられる

リーガルパッドは1ページずつ切り離せる構造になっているので、メモをしたあと、そのページが不要になったらすぐに破り捨てることができます。

この破り捨てる時に、このページの内容が今後も役に立つかどうか判断するのですが、その判断をすることが「モノを捨てる練習」になります。(メモが必要だと判断した場合はデジタルノートにメモを移したあとで捨てます)

読書メモの時は、そのまま破って本に挟んでおき、あとでまた読む時に「あの時はこんな風に考えながら読んでいたな」と、その時の情景すら浮かびながら思い出したりします。これは電子書籍では得られない感覚です。

すぐに捨てられるという点では「付箋」でも事足りるのですが、付箋はあとでどこにいったのか分からなくなるケースがありますし、付箋が机上に溜まっている絵面は美しくないので使用しません。

置くスペースを確保するために机を整理する

「スペースを確保する必要がある」というのはデメリットでは?と思われそうですが、違います。

リーガルパッドは通常のノート(A4)よりも大きく、書くためには机などの台座にしっかりと置く必要があります。つまり、その分のスペースを確保するために机を掃除する必要があるということです。(置きっぱなしのコップや本を片したり)

リーガルパッドを置くために机をきれいにすると、思考もクリアになってアイディアが良く浮かぶので、机も頭もキレイになって良いことづくめです。

単純に“黄色”が美しい

リーガルパッドは色々なメーカーから発売されていますが、黄色の色みはどれも同じで、とても美しいです。

この黄色はとても明るく、遠目に見ても分かりますし、一般的な白い書類に混ざっていてもすぐに見つけられます。付箋に黄色が多いのも、こういった「目に留まりやすい」というのが理由でしょう。

また、黄色は「知性」「知識」を表す色でもあるため、クライアントからの信頼を得たり、相手の弁護士に対して自分の力を誇示するような意味合いもあるらしいです。

実際、リーガルパッドに何かを書いていると次々にアイディアが湧き出るということも多いので、私の脳もこの“黄色”から良い刺激を受けていると感じています。

万年筆との相性が良い

私は万年筆が好きで、今はセーラーの万年筆(プロフェッショナルギア:細字)を愛用しています。

紙質にも寄りますが、私が日々利用しているリーガルパッドは適度な摩擦があるので、万年筆で書くと“カリッカリッ”という良い響きを奏でます。この音だけでも筆が進みます。

また、リーガルパッドは水性インクとの相性が良いので、滲んだり、手で触っても掠れたりすることがありませんし、裏面は使わないのでインク写りを気にする必要もありません。

おわりに

正直、メモを取るだけであれば、リーガルパッドではなく、ただのキャンパスノートでも事足ります。

私の場合は、好きが高じてリーガルパッドを選んでいるというだけの話ですが、あまり世に知られていないだけで、試しに使ってみたらハマってしまうという方も多いのではないかと思い、今回ご紹介してみようと思い立ちました。

文房具や100円ショップで販売されているので、この記事を見て使ってみようかなと思われた方は、一度手にとってみてはいかがでしょうか。殴り書きできる広いスペースのメモって、意外と便利ですよ。

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この記事を書いた人

福岡県の田舎に住む40歳のサラリーマンです。
テクノロジーの誘惑や通知地獄による”デジタル疲れ”を引き起こしている中で出会った「デジタル・ミニマリズム」の思想に惹かれ,少しずつ実践をしています。
デジタルツールは大好きだけど,テクノロジーに人生を支配されたくはない。そんな葛藤の日々を綴っています。

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